エンデュランス

ト ッ プ
概 説
ルール
大会参加
出場資格
用 具
トレーニング
リンク
メール

エンデュランスの 獣医検査

事前の練習
獣医検査はエンデュランス競技においてかかせないものなので、馬がこの検査に慣れるよう下記の
能力を身につけるよう普段から訓練しておくことが必要である。
*馬が仲間の馬と離れ、見知らぬ人に囲まれても落ち着いて立っていられること。
*尻尾を持ち上げ、肛門に体温計を挿入されてもおとなしくしていられること。
*頭をふったりせず、おとなしく口をあけ、歯や歯茎の検査を受けさせること。
*キ甲、背中、帯道、など身体各所を触られてもおとなしくしていられること。
*歩様検査のため、ルーズレインで速歩をし、指示により止まれること。

出走前の獣医検査
この獣医検査の目的は、馬の健康状態を診断し、代謝機能およびその身体的機能において競技に
参加できるかどうかを見極めるためである。
獣医師において「出走可能」と判断されればOK,「出走不適」と判断されれば、その場で失権とる。

競技途中の獣医検査
競技の距離により、途中数回の獣医検査がおこなわれる。ライドベースに戻ってきた時に行う本格的な獣医検査とは別に、獣医師が待機している場所を速歩で通り過ぎさせ、歩様を見る。歩様に異常が認められば、詳しい獣医検査が行われるのはもちろんである。

競技終了後の獣医検査
競技の後で完走したと認められるには以下の条件を満たさなければならない:
*1分間の心拍数が規定の数値以下(一般に60bpm前後に設定される)
*代謝機能に異常がなく、目立った外傷もなく、筋肉や腱や靭帯を痛めていないこと。
*上記の結果として跛行していないこと。
もし「競技を続行するにたらない健康状態」と判断されると、たとえ全てのコースを走り終わっていても完走とは認められない。
 
獣医検査票(Vet card)
獣医検査の結果は、獣医検査票などの記録用紙に記載される。測定されたさまざまな指標は、実際の測定結果をそのまま数値で記載する場合と、ABCDの様な段階評価で記載する場合とがある。前者は心拍数、呼吸数、体温である。AからDのスケールはABが正常、Cが要注意、Dが異常か重大な問題が有り、継続不可能とされる。

                     スコアカード(例)
 競技会名:
   
   出番              年    月    日
 
 ライダー氏名:
   
 ゼッケン番号  馬名:
   
   馬番号
   
 競技前馬体検査:  合 ・ 否                      審査員 署名
 競技前歩様検査:  合 ・ 否 ・ ホールディング             審査員 署名
 心拍数(15秒)    
 呼吸数(15秒)    
 粘膜    A.淡々紅 B.淡紅        C.紅          D.紫
 毛細血管圧迫復元時間    A.速やか B.やや遅い     C.遅い         D.顕著に遅い
 脱水    A.なし   B.やや脱水     C.脱水        D.顕著な脱水
 腸音    A.良好   B.やや亢進・緩慢 C.亢進・緩慢     D.停止
 肛門反応    A.良好   B.やや過敏・緩慢 C.過敏・緩慢     D.停止
 歩様    A.良好   B.軽度        C.直線時散発    D.直線時連発
 四肢(熱感・腫脹)    A.良好   B.軽度        C.腫脹・疼痛を伴う D.激しい疼痛を伴う
 筋肉通    なし ・ あり(部位:        ) B:軽度      C:中度
 外傷    なし ・ あり(部位:        ) B:軽度      C:中度
 馬具創傷    なし ・ あり(部位:        ) B:軽度      C:中度
 審査員 署名
  馬体検査:
 審査員 署名
  歩様検査:

心拍数(Pulse, Heart rate)
心拍数は聴診器で馬が直立して立った状態で測定する。 聴診器は馬の左胸、臓
の上にあてるため、馬の左前肢が半歩分前に出た状態だと測定しやすい。 太った
馬や胸郭の広い馬では、聴診器を強めに馬体に押し付けなければ聴き取りにくい
こともある。 心拍数は「ドドッ」という2拍子を1拍と数える。
エンデュランスライダーは、普段から自分で自分の乗る馬の心拍数を測定する習慣をつける必要がある。 聴診器は、普通の薬局では普段置いていない所が多いが、注文すればどこの薬局でもすぐに取り寄せてくれる。¥2000-¥3000の物で充分用が足りる。
呼吸数( Respiration)
呼吸数は、腹部が膨らんだり、へこんだりする状態を目視して測る。
体温(Temperature)
馬の体温は肛門から体温計を入れ、直腸の温度で測る。通常36.5度から38度である。
粘膜
一般的には歯茎の粘膜で見る。その湿り気と色で評価する。健康な状態の馬の粘膜はきれいなピンク色をしていて適度の湿り気をおびている。粘ったり、乾燥しているのは脱水状態を示している。
毛細血管圧迫復元
歯茎を親指で押して白くなったところに再び血流がもどり赤味を取り戻すまでの時間で判断する。
皮膚のつまみ復元
肩の部分の皮膚をテントのように指でつまみあげ、元の状態に戻る早さを見る。これは脱水状態を
みるために現場でだれもが手軽にできる「フィールド」テストである。皮膚がもとに戻る早さが早い程、脱水の状態がすくなく馬が健康であることを示す。
腸の蠕動音
腸の動きをみるためである。 腸の動きが衰えると水分や電解質の吸収も減り、疝痛の原因ともなる。
肛門の状態
肛門が通常しっかりと閉じられているのは自律神経によってコントロールされているからである。
過労状態に陥るとこのシステムは正常に機能しなくなる。馬の肛門が開いた状態になっているということは、身体のその他の部分や機能をコントロールする自律的な働きも衰え危険な状態になっていることを示す。
筋肉の状態
筋肉というとき、盛り上がった筋肉を思い浮かべがちである。しかしこれはエンデュランス競技馬に必要とされる筋肉とは全く反対のタイプの筋肉である。長く引き締まり、遅筋がその大部分を占める筋肉は馬が安静状態のときに触ってみると柔らかく「たるんだ」感じがする。
キコウ、背中、帯道と肋骨
背中の痛みはフィットしない鞍や、ライダーの乗馬技術の未熟さなどからひき起こされる。 また飛節
肉腫などの病気が原因となる場合もある。 背中に痛みのある馬はスムーズに動くことができず、疲労の増加や跛行につながることがる。
馬具による傷
きちんとフィットせず、馬に苦痛を与える馬具はエンデュランスでは致命的となる。 腹帯擦傷や鞍傷、またハミによる傷は馬に苦痛をあたえるだけでなく、跛行をまねき失権の原因となる。
ケガ
岩の多い難コースの場合、馬はケガをしやすい。馬が転倒したりすると大きなケガをすることがある。
大きなケガをしたばあいは当然すぐに競技を中断し棄権するべきである。
歩様
歩様は馬の健康状態を現し、跛行している馬は当然競技を許されない。 一貫性の無い、歩様の変化はたとえ臨床上の異常が認められなくても跛行と判断される。